日 新製菓の おせんべい づくり
Fukube-senふくべ煎が
できるまで
「ふくべ煎」は日新製菓が誇る
ロングセラー製品。
当社にしかできない製法で作る
厚焼き・サクサク食感の
ソフトせんべいです。
中でも人気の「旨だし しお味」は、
お米の甘味を引き出しながら
3種のだしと2種の塩で
味のバランスを工夫し、
繰り返し食べたくなるおいしさ。
その作り方を紹介します。
美味しさの秘密
1
洗米・製粉
お米を地下水できれいに洗い、浸漬。ふくべ煎はお米を細かく挽くため、通常より長く12時間浸漬し、しっかり吸水させます。水をたっぷり吸って均等に膨らんだら製粉。細かい粒にすることで生地が練りやすく、膨らみやすくなります。食感もサクッとした軽さに。
2
蒸米・練り
粉にしたお米を蒸練機で蒸し、餅状に練り上げていきます。ふくべ煎は蒸し時間も長め。生地のおいしさが自慢の日新製菓では重要な工程で、機械だけに頼ることなく、人が確認しながら最適な練り具合を判断します。
職人の技 POINT!
蒸練機
米粉を蒸し、棒状になった餅が練り出されてきます。生地に空気層を作ることでサクサク食感になりますが、練りがかかり過ぎても不足してもダメ。気温によっても状態が変わるため、人の目でチェックし、温度を調整することが大切です。
3
冷却
餅状の生地を伸すのに適当な温度にするため、水槽につけて冷やします。一気に温度を下げると表面と中心部の状態が均一にならないので、徐々に温度を下げていくことが重要です。
職人の技 POINT!
地下水を使用
一般的には水道水のシャワーで冷却しますが、日新製菓は地下水をふんだんに使って冷却します。地下水につけることで粉っぽさが消え、お米の甘味が引き立つ生地になります。豊富な地下水がおいしさの秘密です。
4
成形
のし機でシート状に伸ばした生地を型抜きし、おせんべいの形に。シートの厚みや型は製品によって異なります。ふくべ煎は通常より厚めのシートで専用の型があります。
5
乾燥
まずは工場内を走る長さ800mの乾燥ラインに乗せ、7~8時間をかけてゆっくり1次乾燥。その後24時間寝かせて水分を均一にします。さらにホイロという機械で生地の温度を上げ、12時間かけて水分を抜いていきます。この2次乾燥は焼くための準備でもあります。
職人の技 POINT!
長時間かけて
じっくり乾燥
おせんべいはもともと、生地を天日に干してゆっくり乾燥していました。日新製菓が長い時間をかけて丁寧に乾燥するのも、生地の深部までしっかり乾燥するため。表面と内部の水分を一定にすることで焼きムラのないおいしい食感になります。
6
焼き上げ
焼き上がりにわざと「ひび」を入れるためのひと手間をかけた後、生地を専用の枠型の中でじっくり焼いていきます。枠型に入れることで横伸びせず、ふくべ煎独特の厚みが出ます。火のかけ方は余熱・膨化・焼き色の3段階。通常の倍はある10mの余熱ラインで表面と内部を均一に軟化させ、やわらかく焼き上げます。
職人の技 POINT!
焼き方の秘訣
1
熱を徐々に強めて生地を柔らかく
2
火力を強くして大きく膨らませる
3
バーナーで焼き色をつける
7
味付け
塩と合わせだしを使った秘伝のレシピで味付け。おせんべいを入れたカゴを回転させながら、味をしみ込ませていきます。昔ながらの職人の技が活かされた機械でまんべんなく味付けし、表面はカリッと、中はサクッとしたおいしさを生みます。
職人の技 POINT!
やみつきになる
味の秘密
生地にひびをつけるのは、表面だけでなくひびにも味をしみ込ませ、味の濃淡をつけるため。粒が細かい塩と粗い塩をブレンドし、口に入れてからの味わいの変化もコントロールしています。かつお節・昆布・煮干しを使っただしと合わせ、厚みのある生地に負けない味でありながらお米の味も楽しめる絶妙なバランスに仕上げています。
8
仕分け・梱包
おせんべいを供給台に上げて、正規品とB級品(日新製菓では「久助」と呼んでいます)を人の手で選別します。出荷前の最終検品も兼ねているだけに基準は厳しく、少しでも欠けたものは不良品としてはじきます。個包装されたおせんべいをパックに詰めて完成です。
9